シャンプーの重要性

シャンプーは、「シャンプーマッサージ」と呼ばれるほど、「ヘアケア」の第 1歩です。

最近では、若い人でも、髪が薄くなってきている人を見かけたり、 それを気に気にしている人の相談を受けたりしています。 若ハゲの人の頭皮を見ますと 、ほとんどの人が脂性で 「シャンプーをすると髪が抜ける」と気にして、かえってシャンプーの回数を減らしたり、 シャンプーの方法を間違えている人が、多いようです。

一般的に「汗っかき」「脂性」の人が薄毛や若ハゲになりやすいようです。

シャンプーをおこたると「カユミ」や「フケ」が増えてきます。 特に、脂性のフケが多くなると、毛を作る毛根部での毛髪の角化が阻害され、 脱毛の原因になります。

シャンプーの回数ですが、脂性の人は毎日シャンプーする方が良いと思います。乾燥性の人はシャンプーをしすぎると乾燥がすすみ、良くありません。2日に1回位でよいでしょう。どんな人でも3日目には、フケやカユミが出てきますが、これは正常な新陳代謝による物でこれ以上間隔があくと、かえって他の皮膚炎(脂漏性湿疹など)を起こすおそれがあります。

爪を立てず、指の腹でしたから上に揉み上げるように洗います。
爪を立ててごしごし洗うような方法は避けてください。かえって頭皮が傷つき、かゆみや湿疹、ふけの原因になることもあります。

 


シャンプーの選び方

いろいろとシャンプーが市販されていますが、「良質なシャンプーを使いましょう」と 良く耳にします。しかし、どんな物が良いシャンプーなのかわかりにくいと思います。
以下を参考にして、自分にあったシャンプーをいろいろと選んでみて下さい。

シャンプー剤は、石鹸系、石油系、高級アルコール系と、原料の油脂によって分けられます。
そのうち高級アルコール系の物が推奨されてきましたが、最近では、アミノ酸系の物が注目されています。

また、良いシャンプーを選んだところで間違った使い方では、効果が半減します。 「シャンプーの方法」とだぶる点がありますが、もう一度参考にしてみて下さい。

  1. 適度な洗浄力があって,泡立ちのよいこと
  2. 泡の持続性がよく,しかもすすぎの際の泡きれのよいこと
  3. シャンプー中指のすべりがよく,髪がもつれないこと
  4. 頭皮,眼に不快な刺激を与えないこと
  5. すすいだあとも髪がきしまず,櫛通りや感触のよいこと
  6. 連続使用して手指があれないこと

毛髪の質や頭皮には個人差がありますが、大別するとドライ(乾性)とオイリ ー(脂性)に分けられます。 シャンプーを選ぶ前に、自分はどちらに性質なのかを知ってから、選ぶことが基本です。
例えば、乾性の人が脂性用のシャンプーを使うと、頭皮を覆っている弱酸性の皮脂膜が洗い流されてしまい、 頭皮がカサカサになり、ひどくなると湿疹がで きたりします。 また、脂性の人が乾性用のシャンプーを使うと、頭皮の余分な 皮脂が洗い落とせず、これもまた皮膚炎を起こすこともあります。

例えば、

症 状 子供と風呂に一緒に入り、子供用のシャンプーを使っていたら無刺激性のシャンプーにも関わらず、頭皮が荒れた。
原因 脂性の人の皮脂が取りきれていなかったため、脂漏性皮膚炎になっていた。
症 状 フケを取るシャンプーを常用していたが、かさぶたのようなフケが増えた。
原因 すすぎが足りなく、過剰な脱脂を起こしていた。

弱酸性を選ぶ

過剰な皮脂を取るためには洗浄力の強い石油系シャンプー、アルカリ性シャンプーがいいと思われがちですが、 あまり洗浄力が強すぎると必要以上に皮脂を取ってしまい、生体の抗体作用によりかえって皮脂の分泌を促してしまう結果になります。 また、アルカリ性シャンプーは髪の毛や頭皮のタンパク質を壊す危険性があります。  大体、シャンプーを使わなくても、お湯で流すだけで頭皮や髪の汚れは落ちてしまうもの。 落ちないのは老化した角質と皮脂、整髪料の類だけです。洗浄力はそれほどでもなくても、 弱酸性のシャンプーなら人間の皮膚に適度の脂と水分を残してくれます。 弱酸性シャンプーで毎日洗髪するのが正しい洗髪方法だと言えるでしょう。

脂性の人はシャンプー前にオリーブ油やホホバ油マッサージ

弱酸性のシャンプーでは、どうしても頭皮のベタつきが治らない、という人は、 シャンプー前にオリーブオイルや椿油、ゴマ油などをつけてよくマッサー ジし、それからシャンプーする、 というのも1つの方法です。これなら、余分な皮脂を頭皮の表面に浮き立たせてから洗い落とせます。 また、アルカリ性シャンプーのように頭皮や髪の毛を傷つけることもありません。

すすぎは十分に行う

シャンプーの界面活性剤が頭皮に残って悪影響を及ぼすというのも指摘されていることです。 これには異論もあります。たとえば、普通にすすげばシャンプーの頭皮への残りはほとんど無視できる程度の量である、 とか、水分で薄め られればほとんど影響ないという説などもあります。しかし、髪が薄くなっている人の頭皮は、 髪がふさふさしている人に比べればあきらかに弱っていることに間違いはないはず。 だったら、頭皮に対してマイナスの影響を持った界面活性剤などの刺激物は頭皮に残さないに越したことはありません。

ともかく、 シャンプーは一度に使い過ぎない(使用量の目安は1回6ml)ようにし、すすぎはできるだけ行い、 シャンプーを頭皮に残さないことが大切です。


シャンプーの方法

髪や頭皮についたほこりやアカ、フケなどの汚れを洗い流すためのシャンプーはヘアケアの基本とも言えます。特に若ハゲと呼ばれる男性型脱毛症(AGA)では、余分な皮脂で頭皮が脂っぽく、脂漏性脱毛症にもなりやすいため、毎日シャンプーをして汚れと同時に余分な皮脂を洗い流すことが、健康な毛髪を保つのに欠かせないことです。

  1. 予備洗い
    髪や頭皮をよくぬらし、数回流します。予備洗いだけで水に溶けるような汚れは大半が落ちてしまいます。ですから、シャンプーの多量な使用も必要なくなり ます。

  2. シャンプー
    てっぺんにドッとかけるのではなく、生え際からすこしずつつけていきます。 できればお湯で薄めて使います。それでも十分泡立ちます。良質なシャンプーの場合は薄める必要はありません。髪そのものは軽く洗うだけで十分です。毛穴から汚れを押し出すような気持で頭皮をもんでください。こすったりかきむしると脱毛します。爪を立てず、指先のひらを使います。
    一度シャンプーを軽く流して、もう一度洗います。2回目はシャンプーの量を半分くらいにします。あまり時間をかけすぎないようにして下さい。フケの多い方は、ジンクピリチオンなどが配合されたシャンプーを使用してもかまいませんが、すすぎだけは十分にして下さい。毎日洗う場合は、フケ取りシャンプーは1日おきぐらいにしましょう。
  3. すすぎ
    丹念に洗い流してください。シャワーの場合は、髪の根元から毛先に流れるよ うにするのがコツです。すすぎ過ぎるくらいの気持で。すすぎが足りないと、フケやかぶれの原因にもなることがあります。
  4. リンス
    良質のシャンプーを使っている場合は、リンスが不要なこともあります。弱酸性シャンプーの場合などは特に必要ありません。石けんシャンプーの場合は、食酢(クエン酸)を洗面器1杯のお湯に対し盃1杯ほど入れ、髪を泳がせるようにリンスします。リンス代わりとしてコンディショナー、トリートメント、ヘアパックなどもお勧めします。特にリンスはシャンプー以上によくすすいでください 。すすぐ必要のない良質のトリートメントもあります。容器の説明に従ってくだ さい。
  5. タオルドライ
    こすらず、髪をはさんで、たたくように水気を取ります。タオルでこするようにすると、キューティクルが傷ついたり、枝毛や切れ毛の原因になることもあります。
  6. ドライヤー乾燥
    80パーセントを乾かす程度に、残りは自然乾燥します。ドライヤーは一カ所に長時間当てないようにしましょう。ドライヤー自体を揺するようにするのも、 テクニックの一つです。