■ハミルトンの実験

「ハミルトンの実験」(1942年、J・B・ハミルトン、米)といわれるものがそれで、この実験では男性ホルモンがハゲの原因になるという次のような結果が導かれました。

ところが、この結果は、次のことを意味しています。
男性ホルモンはハゲになる要因になりますが、その分泌量が過剰だからといってハゲるのではなく、もうひとつ別の要因(受容体)がこの中間にあり、この要因がなければ、たとえ男性ホルモン過剰であってもハゲになりません。

▲最近の事例

俗に言う「ニューハーフ」の方にお聞きする機会が無いので残念ですが、「はげる前に睾丸を摘出するとそれ以上進行しない」かどうか、お聞きしたいと思っています。

最近、埼玉のある病院で女性の男性への性転換手術が行なわれていますが、その後の経過はプライバシーの問題があり、その後の報道はされていないようですが、アメリカの事例では、「男性化するために男性ホルモンを投与」した場合、見事に男性型脱毛症が起きていました。

つまり男性ホルモン過剰とその受容体(レセプター)が結びついて初めてハゲるわけで、この2つをもった人がハゲ体質ということになるのです。しかし、男性ホルモンの分泌が非常に多いことがハゲる第一の条件であることは間違いなく、最近の若ハゲの低年齢化も性的成熟の早さと相まっています。
特に大量の脱毛に悩む人たちの大半は20代前半です。その頃が男性にとって、もっと男性ホルモンの分泌量の多い時期であることから、男性ホルモンと脱毛のただならぬ関係が想像できます。
また女性がたとえ受容体(レセプター)をもっていてもハゲないのは、男性ホルモンが少なく、女性ホルモンとバランスがとれているからであって、閉経後ホルモンバランスが崩れ、脱毛が始まる女性がいますし、若い女性もさまざまな要因で(例えば過度のダイエットなど)ホルモンバランスが崩れますと、軽度の男性型若ハゲになります。